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スラブの設計とは?5分でわかる方法、辺長比、集中荷重の検討、スラブの応力とたわみ

スラブは、RCでつくられた床です。スラブは居住性に最も関係する構造部材なので、たわみや応力に注意して設計します。今回はスラブの設計方法、辺長比の関係、集中荷重の検討、スラブの応力とたわみについて説明します。※スラブの意味、スラブのたわみは下記の記事が参考になります。

スラブとは?現役設計者が教える意味、特徴、役割、屋根スラブ、土間

RCスラブのたわみ

スラブの設計方法

スラブの設計は、下記の検討を行います。


スラブ厚の確認

スラブのたわみの算定、確認

スラブの短辺、長辺方向の上端筋、下端筋の算定


なおスラブの意味、特徴は下記の記事が参考になります。

スラブとは?現役設計者が教える意味、特徴、役割、屋根スラブ、土間


上記の検討を、それぞれ説明しますね。

スラブ厚の確認

スラブは最小厚みが規定されます。現在の建築物では150mmが一般的で、荷重が大きくならない限り問題になりません。スラブ厚さは下式で算定される以上の値とします。


t=0.02×{(λ−0.7)/(λ―0.6)}×(1+wp/10+lx/10000)×lx


tはスラブ厚、λは辺長比(ly÷lx)、wpは積載荷重と仕上げ荷重の和(kN/u)、lxは短辺方向の有効スパンです。


Wpおよびlxという記号に注目してください。スラブ厚は


・荷重が大きいほど

・短辺の有効スパンが長いほど


大きくなります。現在一般的に使われるスラブ厚は150mmです。スラブ厚については、下記の記事も参考になります。

スラブ厚とは?1分でわかる意味、規準、かぶり厚、調べ方、マンション


なお片持ちスラブは下式で、最小スラブ厚を計算します。


t=lx/10


片持ちスラブの長さが2000mmなら、最小スラブ厚は200mmです。

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スラブのたわみの算定、確認

今回は周辺固定版のスラブのたわみについて説明します。スラブのたわみは、単位幅の梁がx、y方向にあると考え計算します。例えばx方向のスラブたわみは、


δx=Wx×Lx^4/384EI


です。Wxはx方向の梁に分配される荷重で、下式で計算します。

よってスラブのたわみは、短辺と長辺の長さで変わります。手計算の場合、上式の計算は面倒なので計算図表を用います。※構造計算の実務では、計算ソフトを用います。


※スラブのたわみは、下記の記事も参考になります。

RCスラブのたわみ


上記により算出した、たわみはクリープを考慮し所定の割増係数を掛けます。※クリープの意味は下記の記事を参考。

コンクリートのクリープってなに?その原因と、変形増大係数の関係


割増係数を変形増大係数といいます。スラブは時間の経過と共に、変形が大きくなります。これをあらかじめ、割増係数をかけて考慮するのです。※変形増大係数の意味は、下記の記事が参考になります。

変形増大係数とは?1分でわかる意味、木造、コンクリート、鉄骨の値


あとは、スラブのたわみが許容値に納まっているか確認します。許容たわみは、


Lx/250以下(鉄骨造ではLx/300以下など)


とします。

スラブの短辺、長辺方向の上端筋、下端筋の算定

スラブには短辺、長辺方向の端部、中央に応力が生じます。たわみの算定と同様に、単位幅の梁と考えて応力を算定します。両端固定梁の応力は下記です。


端部 M=wL^2/12

中央 M=wL^2/24


※両端固定梁の応力は、下記の記事が参考になります。

両端固定梁とは?1分でわかる意味、曲げモーメント、たわみ、解き方


上式が理論式ですが、スラブの固定度が落ちることを考えて、中央部の曲げモーメントは4/3倍割増されます。またlx=lyのとき、長辺方向の曲げモーメントは、短辺方向の半分の値です(荷重が半分になるので)。よって、スラブの応力は下記です。


長辺端部 M=wLx^2/12

長辺中央 M=wLx^2/18

短辺端部 M=wLx^2/24

短辺中央 M=wLx^2/36


上式で算定した応力を用いて、引張鉄筋を算定します。引張鉄筋は下式で計算します。


At=M/ftj


Mは曲げモーメント、ftは鉄筋の許容応力度、jはスラブの応力中心間距離です(7d/8)。※鉄筋コンクリート部材の断面算定は下記の記事も参考になります。

鉄筋コンクリートの断面算定式の導出


スラブの引張鉄筋断面積atは「単位幅当たり」の値です。1000mmの幅の間に必要な鉄筋量ですね。よって、必要鉄筋量はD13@200のように書きます。スラブの配筋は、下記の記事が参考になります。

スラブとは?現役設計者が教える意味、特徴、役割、屋根スラブ、土間

スラブの設計用荷重

スラブを設計する際の荷重は、長期荷重を用います。この長期荷重はTL(トータルロード)で、TL=DL(自重)+LL(積載荷重)です。自重は、仕上げ荷重とRCスラブの厚みです。


例えば、床厚が150ならw=150x24/1000=3.6kN/uです。仕上げ荷重は0.6 kN/u見込んでおきます。※固定荷重は下記の記事が参考になります。

固定荷重ってなに?1分でわかる意味と種類


積載荷重は、意匠的に使う用途によって、建築基準法で定められている値を使います。居住用なら1.8kN/uです。この場合、TL=4.2(3.6+0.6)+1.8=6.0です。※積載荷重は下記の記事参考。

積載荷重ってなに?1分でわかる意味と実際の構造計算

スラブと辺長比

スラブは短辺と長辺の長さで、応力やたわみの大きさが変わります。これは「辺長比λ(ly÷lx)」との関係で表します。

スラブと集中荷重

スラブに集中荷重が作用する場合の計算は、鉄筋コンクリート構造計算規準p.101(2015年版)に明記があります。

鉄筋コンクリート構造計算規準・同解説

スラブの設計と支持条件

スラブを設計するとき支持条件に注意します。RC造ならほとんど四辺固定版です。床スラブが大梁や小梁に囲まれていて、一体化されているからです。


一方、S造にスラブを使う場合は、固定端とみなせない箇所があります。鉄骨梁とRC床の接続が固定端と呼べるほど一体化していないからです。この部分はピン支点として計算します。


※スラブの支持条件は、下記の記事が参考になります。

支点ってなに?支点のモデル化と、境界条件について

スラブの設計用寸法

スラブを設計するとき設計用寸法に悩みます。設計者や物件ごとに変わりますが、『内法寸法』が正しい値です。但し、柱間スパンでざっくり計算しても、それは大きなスラブを計算したことになるので安全側の検討です。


スラブの設計に用いる寸法を、有効スパンといいます。有効スパン、内法寸法の意味は下記の記事が参考になります。

有効スパンとは?1分でわかる意味、スラブ厚、たわみ制限、片持ちスラブ

内法とは?1分でわかる意味、読み方、内法面積、窓、壁芯との関係

まとめ

今回はスラブの設計について説明しました。設計方法など理解頂けたと思います。スラブの応力、たわみも基本的な計算は、梁と同じです。下記の記事など、併せて勉強しましょう。

スラブとは?現役設計者が教える意味、特徴、役割、屋根スラブ、土間

両端固定梁とは?1分でわかる意味、曲げモーメント、たわみ、解き方

鉄筋コンクリートの断面算定式の導出


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